これが4つのCです。
最初のダイヤモンドの原始的グレーディングシステムはインドで数千年前に開発されました。
17世紀の初め以来、西洋の専門家はダイヤモンドの相対的品質および価値を判断するための基準を修正してきました。
これらの修正によって、様々なグレーディングシステムが生まれましたが、世界的に圧倒的に認められているのはGIAが開発した4つのC、すなわちカラット重量、カラー、クラリティ、およびカットに基づいたシステムです。
ダイヤモンド(および他の宝石)に使用される重量単位はメトッリクカラットで、これは0.200グラムに相当します。
1オンス常衡は、ほぼ142カラットとなります。
裸石のダイヤモンドは直接かつ正確に計量できるので、4Cのうち、重量が最も客観的なものとなります。
枠つきのダイヤモンドはこのように計算できませんが、丹念に計測すれば重量を計算できるようになります。
ダイヤモンドは通常、無色と考えられていますが、あらゆる色があります。(例えば、ホープダイヤモンドはブルー。)
色の原因としては天然の不純物元素、結晶構造のわずかなゆがみが原因となることもあるが、照射もしくは特殊コーティングで人為的に誘発されたものもあります。
ダイヤモンド業界ではカラーという言葉に2通りの意味あります。
通常は色のないことを意味し、すなわち「ファインカラー」と言われるダイヤモンドは目に見える色が全く付いていません。
一方、顕著で魅力的な天然の色のダイヤモンドを表示する場合にファンシーカラーの用語を使用しています。(人工的に着色したダイヤモンドは処理と呼ばれています。)
ダイヤモンドは大半がややイエローもしくはブラウンであり、無色に近づく度合いによりグレードがつけられます。
色が少ないほど価値が高くなります。
しかし、ファンシーカラーの場合は色が鮮やかであるほどグレードと価値が高くなります。
クラリティは、ダイヤモンドの内部のインクルージョンと呼ばれる破損もしくは異物等の内部不純物の存在、およびクラッチ等の(ブレミッシュと呼ばれる)外部の不完全性を意味しています。
ブレミッシュおよび特にインクルージョンは、ダイヤモンドのクラリティグレードを低めます(従って価値も下げます)が、大抵の場合、石の美しさや耐久性には、ほとんど影響を及ぼしません。
通常、カットとはファセットのデザイン(例えばステップカット)、形状(ラウンド、ベアー、マーキース等)、もしくはその両方(例えばエメラルドカット)を意味しています。
別の意味ではカットとはダイヤモンドのプロポーションとフィニッシュを意味しています。
プローポーションという用語は石における大きさ、形、対称性、重量分布、カッティング角度間の関係を意味し、フィニッシュは、ファセット形状、配置、および研磨の詳細を意味しています。
これからダイヤモンドがいかに独特の個性を持つようになるか、何故ダイヤモンドの大きさや色はこれほど様々なのか、何故大抵インクルージョンがあるのか、何故現在のようなカットがしてあるのか、が理解できるでしょう。
さらに、これらの要素の評価方法、および要素が価値や美しさに及ぼす影響も理解できるようになるでしょう。
4Cは通常、市場に流通している最も稀少で良質、かつ価値のある石に対する経験豊かな専門家の考え方を反映した、ダイヤモンドの比較的正確な指数となっています。
従って4Cは価値を顧客に説明する時に貴重な手助けとなります。
しかし、4Cは必ずしも美しさを測るものではありません。
例えば、カラット重量は美しさや品質と関係がありません。
小さいダイヤモンドでも、これまで発見された最大のダイヤモンドと比較して(印象の点では劣るかもしれませんが)同じように美しく上質な場合があります。
いずれにしても、最高値の石が顧客の気を引くとはかぎらないのです。