大半の顧客はカラーがダイヤモンドの価値と何らかの関係があるのを知っています。
しかし、店でカラーグレードの話が始まると、殆どの顧客はその相違をすぐ判別できるものと考えています。
ダイヤモンドには多くの色がありますが、ジュエリー業界で販売されているのは、殆どがほぼ無色からベリーライトイエロー、もしくはブラウンの範囲です。
これらは全部、無色のダイヤモンドと対照して評価され、価格が決定されています。
カラーグレーディングとは、この比較的狭い範囲内で極めて僅かな差を識別する事です。
しかし、この差が価格に多大な影響を及ぼすことがあります。
顧客が「違うのはそれだけなの?」と尋ねた場合に、サイズや外観に重点を置いて、カラーグレードを強調しないようにすることもできます。
このようにすると、度々より大きい石か、よりクラリティグレードの高い石が売れることがあります。
顧客が何を購入しようと、その決断が納得できるような理由を言ってあげることも、時には必要です。
重量やクラリティが同等でも、ダイヤモンドの色がわずかに異なると、価格差が何百ドル時には何千ドル開くことがあります。
色を説明する難しさは、この違いの微妙さやこれが価格に及ぼす影響を説明する事にあります。
顧客に違いが見えないわけではなく、大抵の人は訓練すればダイヤモンドのカラーグレーディングが可能です。
しかし、ダイヤモンドを並べて比較してみた事のない人にとっては、区別が実際に極めて微妙であるように見えます。
この微妙さを説明するために、より一般的な色の相違を例に用いる事もできます。
条件が良ければ、カラーグレーディングを実習する事さえできます。
そして、価値が高くなる原因である無色やほぼ無色の石の相対的希少性を説明して、色の価値に及ぼす影響を簡潔に説明する事ができます。
これに対し、希少性を買おうとしているような顧客と話す時は、このような基準を作りあげた専門的意見そのものを強調する事ができます。
無色のダイヤモンドは希少性が高いばかりでなく、伝統的に最も美しいと考えられてきたことを指摘する事もできます。
より洗練された、もしくは経験を積んだ顧客は、他の領域の専門的知識を求めるかもしれません。
ファンシーカラーはダイヤモンド市場において、少ないけれど魅力的な一部を形成しています。
カラーダイヤモンドを見た事がある、あるいは聞いた事がある顧客は関心を持ち、他にもダイヤモンドを持っている人はその珍しさに興味を引かれるかも知れません。
店でファンシーカラーを扱っていれば、それを使って商品説明に一味加える事ができます。
いずれにしても、ダイヤモンドに顧客の関心を引き寄せ、質問に答えれば、専門知識に関して尊敬されることも可能なのです。