正確な重量と寸法はダイヤモンド業界にとって、またダイヤモンド専門家としても極めて重要です。
ダイヤモンドはカラット重量で売られています。
ディーラーがダイヤモンドを分類して価格表を作る場合、まず重量、その次にカラーとクラリティを基準にするのが一般的で、価格は通常カラットあたりの金額が表示されています。
ファッション加工したダイヤモンドのガードル直径や深さの寸法がわかれば、グレーダーはカッティングプロポーションの見当がつくし、バイヤーは売れる可能性や石の耐久性を評価しやすくなります。
また、鑑定者にとっては、枠付きの石の重量を推定する場合に役立ちます。
裸石の重量と寸法がわかると、ジェモロジストがダイヤモンドと類似石を区別する時に役立ちます(サイズの割に、大半の類似石はダイヤモンドよりかなり重い)。
最終的に個々の石を識別するには、正確な重量と厳密な寸法、それに加えてクラリティ特徴の正確な図がより役立ちます。
裸石は直接重量をはかることができます。
しかし、枠付きの場合は石の寸法を数式に当てはめて重量を算出しなければなりません。
重量を測定する方が算出するより正確ですが、いずれの場合もそれを行う人の熟練と注意力にかかっています。
販売が主な仕事の場合はダイヤモンドの重量を測定したり算出する機会はそれほど多くないでしょうが、重量の量り方を顧客に説明する必要がある場合があります。
修理や評価のために依頼を受ける時に、測定は重要な部分です。
依頼用紙の情報が正確であれば、混同や誤解を防ぐことができます。
確かに寸法と重量は販売に際して重要です。
大抵の顧客はカラット重量が本当に何を表しているのか知らなくても、カラット重量というCを聞いたことがあります。
顧客の中には、クオーター(4分の1)カラット、ハーフ(2分の1)カラット、1カラットという不思議な大きさだけを頭に入れて来て、他のどんなことも関心を示さない人もいます。
1.34カラットと1.25カラットまたは1.50カラットを見せて、外観の差がいかに小さいかを示せば、このような顧客の疑問を晴らすことができます。
同時に、重量測定や寸法測定についてよく知られていることを使って話し、ダイヤモンドのグレーディングや評価決定の基準がいかに厳しいものか、示すことができます。
これは、他のCを説明するための理想的なきっかけになります。