大抵の人にとって重量は把握しやすい概念です。
カラット重量が、いかに他の一般的なものと関係があるか示さなければならないこともありますが、その程度で済みます。
これに対して、色の違いは実際に見せることができないほど微妙なことが多くなります。
クラリティに関する顧客の理解度は、通常この中間です。
フローレスやパーフェクト、及びこれとは逆のフローやカーボンスポットという用語を見たり聞いたことがあるかもしれません。
あちこちと店を見て回っている人達ならば、他の店、もしくは他のジュエリーで見た石の中に、「何か」があるのに気付いた人もいるでしょう。
「スポット」や「フロー」のあるダイヤモンドがあり、これが何であれ外観や価値に影響することを知っています。
人は誰でもできれば最高のものを持ちたいと思っているので、できれば「完全」なダイヤモンドが欲しいと考えている顧客もいます。
このような石の価格がどのくらいか、そして、それによる外観の違いがいかに小さいかを知っている人は殆どいません。
顧客に最もふさわしいダイヤモンドを選ぶ手伝いをするのも仕事の一部です。
外観、価値、および顧客の自己のイメージが全て選択の要素となるので、クラリティグレーディングも考慮に入れておかなければなりません。
この点ではダイヤモンドはハイファッションのオリジナルデザイナーによる服に多少似ています。
望めば(そして買えるのなら)パリの有名なショーで買う事もでき、国内や国外の高級店やデパートで買う事もできます。
多くの大都市には「アウトレット」としてオリジナルを売る店もありますが、当然、この種の服を扱う場合、服をアウトレットの棚へ送るような欠陥は僅かなものです。
とにかく、デザイナーの目には非常にできが悪く、ラベルを取って名前を付けずに、アウトレットを扱う店へ送ってしまうものもあるのです。
しかし、ファッション界を知っている人にとっては即座にそれとわかり、非常に価格が安いので、このような物を掘り出し物としてバーゲンで買い物をする人を引き付けています。
最後に、この他にもオリジナルをそっくりまねたコピーもあります。
最高のものを望み、その余裕がある人、および普及する前に最新のスタイルを身に着けたい人にとっては、デザイナーのサロンで傷の無いオリジナルを購入するのが唯一の買い方と思えます。
アウトレットの棚で見つけたものとは絶対わからないと信じている人は、このようなエレガントな服装をまとい、流行のラベルを見せびらかすという二重の喜びを得ます。
3番目に見かけに満足し、ラベルが優先し、それが意味する完全性を喜ぶかも知れません。
このような買い物客が自分の決めた通りに何をしようと、それは「誤り」ではありません。
彼らは、何が欲しいか、何のために欲しいか、どれを買えるか等に基づいて各々が自分に合った決定を下しているのです。
ダイヤモンドの購入にも全く同様の決定がなされています。
このプロセスを理解していれば、顧客を手伝い、大量のダイヤモンドを販売することが可能となります。
クラリティを上手に説明するのは、価値要素の説明の手始めとして、顧客に可能性の範囲を理解させる最良の方法です。
顧客は新しく興味あることを学びますし、これは顧客の決定に関わるもので、あなたの専門知識、誠実さ、そして顧客の役に立ちたいという気持ちがあるという定評を生みます。